幼い頃から家庭の影響で、ガラス製造というものづくりの魅力が心に深く刻み込まれていました。その情熱に導かれ、技術の習得と知識の蓄積に励み、やがてその歩みは「創業」という希望の芽を育んでいきます。 1994年、ガラス製品への尽きることのない情熱と夢を胸に、創業者は自身のガラス工房を立ち上げ、ものづくりの第一歩を踏み出しました。当時、資金不足により先進的な設備は手に入らず、技術力も十分ではなく、新興ブランドとして市場での認知も低いという、数々の困難が立ちはだかっていました。 しかし、そうした逆風の中でも、創業者は決して立ち止まりませんでした。高品質なガラス製品に対する潜在的な需要をいち早く察知し、自ら現場に立ち、少人数の職人たちとともに基礎から学び、製品の完成度を高めていきました。昼夜問わず製造技術を研究し、細部にまでこだわりながら一つひとつ丁寧に作り上げていったのです。 また、手作りのサンプルを持って取引先候補を一軒一軒訪ね、誠意ある姿勢と確かな品質によって、少しずつ小規模顧客からの信頼を獲得。工房の継続と成長の基盤を築いていきました。